法人は個人事業者よりも欠損金の繰越期間が長い!法人化のメリットその5

法人と個人事業者の税制面の違いのお話について、前回までに

メリットその1 「利益が出る場合には法人税の方が所得税より税率が低くなる。」
メリットその2 「役員報酬を取ることにより、個人が負担する税金が安くなる。」
メリットその3 「役員退職金を取ることにより、個人が負担する税金がすごく安くなる。」
メリットその4 「法人を作って最大2年間の消費税の免除を受ける。」

について書いてきました。

今回はメリット5としまして、「法人にすると損失を繰り越すことができる期間が3倍に延びる」について書いていきたいと思います。


法人化のメリット その5 「法人にすると損失を繰り越すことができる期間が3倍に延びる」

個人事業で損が出たときは?

個人事業者が青色申告で確定申告をしている場合において、事業所得で損失が出たときは、不動産や給与などの所得と相殺し、それでも損失が残った場合には、その損失を最大3年間繰越ことができます。

例えば、
平成28年 事業所得 マイナス500万円
平成29年 事業所得 プラス150万円
平成30年 事業所得 プラス150万円
平成31年 事業所得 プラス150万円
だった場合には、

平成29年については、利益150万円-繰越損失150万円=0円→税金0円 繰越損失残高 500万円-150万円=350万円
平成30年については、利益150万円-繰越損失150万円=0円→税金0円 繰越損失残高 350万円-150万円=200万円
平成31年については、利益150万円-繰越損失150万円=0円→税金0円 繰越損失残高 200万円-150万円=50万円→期限切れで切り捨て

というようになります。
残っている損失50万円については、3年を経過したので切り捨てられます。

 

法人で損が出たときは?

一方、法人について損失が出た場合には、平成29年4月1日前に開始する事業年度において生じたものは9年間、平成29年4月1日以後に開始する各事業年度において生じたものは10年間繰り越すことができます。

なお、中小法人(資本金1億円以下の会社など)以外の法人は、相殺できる金額に一定の制限があります。

 

まとめ

損失が出ることを前提に事業をされている方はいらっしゃらないと思いますが、不測の事態で大きな損失が出てしまう場合があります。そういったときに個人事業では3年間のうちに、その損失以上の利益を出さないと税金面の恩恵を最大限享受することができません。
一方、法人では9年間(今後は10年間)というある程度長い間に、その損失以上の利益を出せば税金面の恩恵を受けることができますので、より無理のない経営をすることができます。


法人化のメリットはまだまだあります。
次回は、メリットその6として、「法人は決算日を自由に決めることができる」についてお伝えいたします。

 

============================================
会社設立をするかどうかは、商売を始められてうまく軌道に乗った時にまず悩むことです。
当事務所では、ご相談者の状況に応じて、会社設立した方がいいのかをお話させて頂いております。
気になる方は、当事務所ホームページのトップページ右上「お問い合わせ」から気軽にご連絡ください。

_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄
上谷雄一(うえたにゆういち)税理士事務所
〒591-8041 堺市北区東雲東町1-4-28 ユーセゾン101
TEL 072-320-3167 FAX 072-350-6717
E-MAIL  info@sakai-uetax.com
URL    https://www.sakai-uetax.com
_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄_/ ̄